料理と経営
ある有名なフランス人シェフが料理講座を開き、いかに肉の切り方に気を使わなくてはならないか、
火の入れ方に慎重にならなくてはならないか、
を延々と語りました。
その後、参加者の一人が
『それでは、ずばり料理にとって一番大事なことは何ですか？』
と尋ねました。
シェフは間髪おかず
『食材だ』
と答え、
参加者たちは腰が抜けそうになったそうです。
これは
いかに料理人たちにとって食材が命であるかということを示す良い例です。
ここで僕は思いました。
なるほど
料理も経営も同じ。
どんなに技術やアイデア、格式があっても
食材が悪ければ
まずい料理は変わらない。
どんなにマニュアルがあって、システムを整え、革新的なアイデアや社風が良くても
人材が悪ければ
いい経営はできない。
最高級品ばかり使えば
美味いもの作れるわけでもない。
技術やアイデア、プレゼンテーションが悪ければ
お客様は満足しない。
人材が良くても
彼らを活かす、社風や仕組み、教育などが悪ければ
お客様は満足せず
経営もうまくいかない。
料理は食材。
経営は人材。
それを活かすのも人。
殺すのも人。
食材も、人材も、シェフ(経営者)の腕の見せどころ。